3連休を利用してひさしぶりにぼく的「こころのふるさと」である北海道へ。
旅の同伴者が美食家の友人、でもって、食事のチョイスはぼくに一任されていたのでお店選びにはだいぶ頭を悩ませましたが、旅の最初の一食にぼくが選んだのは新千歳空港国際旅客線ターミナル直結のホテル、ポルトムインターナショナル北海道のなかのレストラン。
ポルトムインターナショナル北海道は初めて訪れましたが、インバウンド富裕層がターゲットとおぼしき重厚かつスタイリッシュな設えでとてもステキな雰囲気。
ロビーと同じフロアには本物の茅葺の茶室まで用意されていました。
ダイニングは天井が高く豪奢かつスタイリッシュ。すばらしい。
アペリティフの小さなブーダンノワール、豚の血の代わりに鹿の血を使っているそうですが、豚の血より軽やかな風味です。
オマール海老、帆立貝のほんのり温かいサラダ
シェリーヴィネガーとアヴォカドのソース
前菜にはオマール海老と帆立貝。
「ほんのり温かい」とありますが、この「ほんのり」の温度感が絶妙。そして火入れの具合も絶妙でした。
シェリーヴィネガーのソースが爽やかです。
パンも実に上等。毎朝このパン食べたい(笑)。
添えられたバターはオホーツク海に面した乳業の町、興部(おこっぺ)産の発酵バターだそうです。
倶知安産きたかむいの冷たいクレーム
温かい牛テールの煮込みとポーチドエッグを添えて
「倶知安」、北海道の難読地名集のなかでは「初級編」ですね。
「くっちゃん」はニセコの近くに位置する、羊蹄山麓のじゃがいもの一大産地。
こちらはテーブルの上でスタッフの手で冷たいスープと温かい牛テールの煮込みを合わせてくれるという趣向。
こちらも絶妙な温度感が楽しいひと皿。
貯蔵することで糖度を高めた「きたかむい」を使ったスープ自体には、いわゆるビシソワーズ的な素朴感はなく滑らかでスッキリとした洗練された風味。
ここに牛テールの濃厚な旨味が加わることによって食後に重厚な印象が残ります。
鴨胸肉のロティ 安平産蜂蜜とエピスの香り
この日のメインは道央の滝川産の鴨の胸肉でした。
鴨肉自体は比較的あっさりとしたさわやかな風味。
そこに千歳の近く、安平(あびら)産の蜂蜜が加わることでコクとまろやかな深みが添えられ、最後にスパイスの香りで鮮烈な風味が残ります。
非常に端正かつ格調の高いメインディッシュでした。
リュバーブのクラフティ
リュバーブの上には華やかな薔薇の香りのムースとフランボワーズ。甘さと酸味、そして香りのハーモニーがすばらしいですね。
ギリギリまで甘さを抑えたカシスのアイスクリームがさわやかです。
料理はアペリティフからデセールまで隙がなくいずれも格調高く上等。
旅の始まりの食事として完璧なランチでした。
今回みたいに昼の飛行機で千歳に降り立ち、ランチを頂いて観光に出かける、と言うのも良いですし、遅めの飛行機ならディナーを頂いてその日はそのままポルトムインターナショナル北海道に宿泊、と言うのもありですね。
北海道旅行の際には再訪したいレストランです。
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・住所 北海道千歳市美々
新千歳空港国際線旅客ターミナルビル 4階
・電話 0123-45-6012
・備考 特になし。
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