二日連続で妙なひとと遭遇しました。
一日目は水曜日。
「GOTHAM GRILL」でハンバーガーを食べようと恵比寿に降り立ったのですが、「GOTHAM GRILL」にほど近い、明治通沿いにできたビストロがエラく評判がいいと聞いたので、どんな店かチョイと冷やかしに行ってみました。
おっ。ここだここだ。
外から覗くと店内は満席。この不況のご時世でも繁盛している店は繁盛しているんですよね。
念のため予算だけ聞いておこうと、店の扉を開けて、とてもステキな雰囲気の女性のスタッフさんを捕まえて、「夜はどれくらいの値段なの?」と訊いてみました。
すると、ビックリしたような、怯えたような表情で彼女から逆質問。
「げ、原価でしょうか?」
ディナータイムに予約もなしで二人連れのスーツ姿のオジサンが入ってきたので、税務署の人間にでも間違えられたのでしょうか?
いや、ぼくたち税務署の人間でも、業界の人間でもありませんので、別に原価とか調査するつもりはないので(笑)。
二日目は昨日。
サムギョプサルを食べに目黒駅を降りて小雨の中「うま豚」に向かおうとしていたとき。ぼくの目の前に立ちはだかり、真っ正面から思いっきりキメキメのポーズでぼくを指差すお兄さん。
だ、誰だおまえ。
しかしキメキメのポーズに似合わない「響」の太ったほうみたいなユーモラスな体系から放たれたことばは。
「居酒屋お探しですか?今ならもつ鍋1円ですけど」
「1円?安っ。っていうかおまえ誰なんだよ?」
なかなかユニークな居酒屋の呼び込みでした。
はい、暴風雨のやんだ金曜日もLifeTeriaブログの時間です。
先日読んだ雑誌の中で、映像作家の押井守氏が、「東京は、破壊を繰り返す街、過去もないけど、未来もない。あるのは現在だけ」という趣旨のコメントをしていました。
実際、ぼくの住んでいる街だってほんの十年ほど前までは倉庫ばかりで、ひとなんてほとんど住んでいなかった場所です。それが再開発によって今では数千世帯の家族が暮らす街へと変貌を遂げました。
でも、決して今の状態が街の完成形というわけではなく、新しいビルが竣工すると、こんどは隣のビルが解体を始め、やがてそこに真新しいビルが忽然とその偉容を現すと、また別の建物が壊されて更地になり…そんな破壊と創造のサイクルを繰り返しているのが東京の街なのでしょう。
駅の反対側にに建つホテル、「ホテルパシフィック東京」は1971年に開業した老舗のホテルですが、建物の老朽化によりこの9月に惜しまれつつ営業を終了しました。
来年の春には改装してビジネスホテルとして再出発するそうですが、長らく品川駅高輪口のシンボル的存在だったホテルの閉館は、特にここを常宿としていた年配の方々にはある種の感慨があるのかもしれませんね。
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