昨夜、青山の根津美術館の近くを通りかかると、駐車場の中からつぶらな4つの瞳がこちらをのぞいていました。
クルマにそれほど興味のない方でもご存知かもしれませんね、ポルシェの911というスポーツカーです。
大きさも、見た目も違いますが、どちらも911です。
左が911の原型、通称ナローボディと言われる初期のモデルです。もう40年くらい前のモデル。
右は最新の911。
2台ともナンバープレートの番号がお揃いで、おそらくは同じオーナーの持ち物なんでしょう。
単にお金を持っているだけではなく、心底911を愛しているオーナーの心意気を感じますね。
もう20年近くも前のことです。
ポルシェ社の役員の方のインタヴューを読んで、深く感銘を受けたことを覚えています。
曰く「ポルシェは環境に優しくない自動車でしょうか?それは違います。なぜなら、私たちが創業から今に至るまでに生産したポルシェの、実に80%以上がスクラップされずに現存しているんです。これが何よりの環境保護ではないでしょうか?」と。
今みたいに、猫も杓子も「エコロジー」「環境」なんて口にするような時代ではなかった、そんな頃の話です。
まだまだ乗れるクルマを簡単にスクラップにして、新車のエコカーを買う。
それってほんとうに「エコ」なのでしょうか?
古いものをたいせつにするのも、たいせつな思想です。
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